手術の術後死亡率と病院手術実施数の関連
Annals of Surgery, Vol.230,No.3,414-432[1999]
2000年9 月8 日 岡本
より多くの手術をこなす病院ほど、手術の成功率が高い(術後死亡率は低い)とされる
が、全米123の病院を持つ退役軍人病院(連邦政府立)のデータベースで、頻度の高い
8手術について、患者のリスクファクターを加味して比較した。
●調査対象手術【Table.1 】
●目的変数 術後30日以内の死亡( 頸動脈内膜除去術は30日以内の脳梗塞)
●説明変数 ロジスティック回帰分析で8つの手術ごとに5〜10のリスクファクター抽出
【Table.4 】
●リスク補正 病院ごとに手術ごとに、術前のリスクファクターをロジスティック回帰分
析モデルをあてはめ、その病院の「予測」死亡数を求め、実際の死亡数との比をとる。
O/E
【結果】
●手術件数との相関 病院の手術件数とO/Eとの単純相関【Table.5 】
●4分位間の相関 分散分析【Table.6 】
●複合効果階層化ロジスティック回帰分析【Table.7 】
患者のリスクファクターの他に、病院のリスクファクターも加えた手術後死亡率
例) 緊急入院で白血球11000 以上、BUN40 以上、69歳・・・の人が外科の年間手術例65
0 例( うち調査対象手術件数250 例) の病院で手術を受けたとき30日以内に死ぬ確率は?
●これ以下の手術件数では手術成績が悪化する、という閾値はあるか?
複合効果階層化ロジスティック回帰分析を4分位間で再行・・・×
AID(Automatic Interaction Detection 、データマイニングの手法で日本の要介護認定
ツール開発にも使われた) ・・・×
【総括】どの手術においても、病院間の手術件数との関係はみられなかった。【Fig.1 】
【コメント】
経験の多寡は、稀な手術では成功率に影響するが、ある程度頻度の高い手術では関係が
薄くなるのでは? つまりその手術は初めて、という医師と経験10例の医師とでは大きな
違いがあるが、経験100 例も200 例もあまり差は無いのではないか?
(cf1月24日、肝がんの手術件数と成績との関係)
(日本の長谷川×2の研究)