居宅要介護高齢者に対するケアマネジメントの無作為割付試験評価 BMJ98年5月号1348−51頁[EBM99年3・4月号47頁] 99年7月9日岡本 【仮説】かかりつけ医やケアマネジャーが一体となったケアマネジメントは高齢者の要介 護度やQOL、ADL、費用にどのような効果をもたらすか? 【場所】北イタリアの人口3万5000人のロベレト村 1995年 【対象】65歳以上で居宅サービスを受ける224 人 ・ ・┳24人拒否 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・コンピューターで無作為割付け(性・年齢で層化)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ ・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・従来通りバラバラのサービス・ ・ケアマネジャーによるアセスメン・ ・ 100人 ・ ・トとケアプランによる計画的利用・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・ 100人・ ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ サービスの内容 かかりつけ医の在宅診療 訪問看護やホームヘルプ 配食サービス(meals on wheels) 【介入の内容】 高齢者評価チームによるケアマネジメントとケアプラン サービス手配にあたっては事前に関係機関の連絡調整を完全にする かかりつけ医の協力(24人中21人が協力に同意=ケアプラン、ケアカンファレンス、緊 急時の対応) 1年間観察。 ケアマネジャーのアセスメントに基づき高齢者評価チームが理想的なケアプラン作成 毎週ケアカンファレンスで見直し 【評価法】 介入群に対してはケアマネジャーがつきスタート時と2か月毎にアセスメント(ブリテ ィッシュコロンビア長期ケア評価票)、対照群は最初と終了時のみ。 ●ADL・・・介助を要する6項目、手段的ADL・・・7項目 ●精神面・・・簡略ポータブル質問票、高齢者抑鬱度 ●医療面・・・投薬内容、在宅診療回数、施設入所日数 【効果測定】 ●の項目を、割り付け内容を知らないケアマネジャーとは別の調査員が2か月毎に調査 生死の状況は、かかりつけ医からの情報や死亡登録で把握 経済面の評価 医療費・・・診療回数や投薬内容に全国の医療費調査の数値をあてはめて医療費を推計。 人件費・・・ケアマネジャー給与、ケアカンファレンスや評価チーム経費 しかし、介護している家族の人件費や喪失給与は考慮しない。 【統計分析】 ADL等への効果・・・介入前のADL等を補正して共分散分析 施設入所リスク・・・・カプランマイヤー生存曲線(曲線間比較はlogrank) 【結果】死亡率に有意差無(介:対=12人死亡:13死亡、ハザード比0.99〔0.89−1.09〕 )医療サービス利用状況 表4 介入 対照 ホームヘルプ 120(20) 154(29) 時間/人・年・・ 訪問看護 13(3) 12(3) 同上・ ・NS 配食サービス 54(12) 39(10) 回/人・年・ ・ 在宅診療 10.2(1.1 ) 13.1(0.8) 同上 ・・ 費用対効果・・・介入群の医療費は23%少なくてすんだ。 表5 介入 対照 在宅サービス費 744 £ 919 £(▲19%) 老人ホーム 644 £ 1244£(▲48%) 病院費用 1763£ 2688£(▲34%) 【考察】無作為割付ではあるが、ブラインドではない。 医師vs患者の比は1.5 vs1なのでdirectional biasはありそうにないが、contamination biasは否定できない。